CADデータから迅速に製品が製造できる3次元造形技術開発が進んでいる.金属材料では,レーザビーム粉末積層造形が実績を残している.また,溶融後の再凝固の際に発生する残留応力を低減できる電子ビーム造形技術も開発された.しかし,合金粉末はバルク材に比べ比表面積が大きく活性で,造粉工程や積層造形中に酸素・窒素が混入し,積層造形材の特性劣化を招く.本研究開発では、ニッケル基超合金の積層造形における粉末製造や造形工程における酸素・窒素混入による問題を、?酸素・窒素混入によっても特性劣化しない合金開発、?粉末およびプロセスの清浄化の両面から問題解決を目指す.粉末造粒から熱処理に至るまでの工程をトータルに検討する統合的研究を目的とする.
航空業界では,近年高温強度が高く,軽量であるTiAl合金が注目されており,材料や工法の開発が行われて,実機搭載されている.しかし,TiAlは活性であるところからるつぼ材と容易に反応し,溶湯を汚染するため従来の製造法では,製造が難しく,さらに,TiAlの加工は難しくコストもかかり,機械加工では室温で脆いため機械加工が難しい加工時間や構造に関して物理的な制約があるため,新技術の開発が求められている.本研究では,新たな加工法としてTiAlを使用した金属積層技術により,航空部品をはじめとした製品の製造工程を確立し,加工技術向上を目的としている.公益財団法人JKAの機械工業振興補助事業の研究補助事業の支援で「指向性エネルギー堆積システムにおける割れと酸素混入の抑制」の研究も実施した.公益財団法人JKA競輪の補助を受けて実施して,以下の学術論文に研究内容・研究成果が記載されている.https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2238785425014723
JAXA(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部)との共同研究.特殊な条件下で使用されるロケットや衛星の構造用材料について,その力学特性と信頼性の基本原理を,組織と力学の動的相互作用に注目して研究を行う.
・惑星探査機用セラミックスラスタの超高速衝突破壊挙動
・複合材接着構造の極低温での強度靱性評価
- 定荷重型クリープラプチャー試験機
- 単軸引張試験機
- インストロン型疲労試験機
- ワイヤカット放電加工機
- 研磨機1・研磨機2
- X線解析装置
- 熱処理用電気炉
- 電解研磨装置
- 走査型電子顕微鏡(SEM)
- 透過型電子顕微鏡(TEM)
- 有限要素法解析プログラム ANSYS